大晦日だけど…「ボクと算数」

先日、算数(数学)についての学習会に参加しました。

久しぶりに脳みそ使って疲れたけど、それは「嫌な感じ」ではなく、「楽しかったぁ〜」の疲れ。

 

ボクは算数が嫌いでした。

 

中学時代、勉強ができたボクは当然算数もできました。

でも、それが本当に“できていた(理解していた)”のではなかったと気づいたのは、高校に入ってからでした。

 

ボクが通った高校は、いわゆる進学校で、1年生の1学期に「数I」が終わっていました。授業はどんどん進む、友達いないから聞けない、できない、嫌いになる…。

全く数学がわからなくなった(化学や物理とかもお手上げでしたね)ボクは、共通一次受験を諦めました。「国語」「日本史」「英語」で受験できる私立大学を受けました。

 

教員になったので、算数を教えることになりました。

苦手なものを教えることに不安を感じながらも、授業をしていました、算数嫌いなまま。

 

「算数」に対する気持ちが変化したのは、前任校で最初に学年を組んだ先生との出会いでした。

その先生は、教科書(の内容は扱うんだけど)ではなく、ご自分でプリント(ワークシート)を作り、それをノート形式に貼っていくスタイルでした。

当時、目から鱗だったのは、式に単位をつける方法です。

例えば、「くしに団子が3つずつ刺さっています、4串あったら団子は全部で何個?」みたいな問題だったら、

3こ/くし×4くし=12こ

というようにです。

“1あたり量”を理解するのには、これいいなって思いました。

そしてボク自身も、大人になるまでちゃんと理解していなかった、

「柔軟剤レギュラーサイズ〜ml◯◯円」「柔軟剤お徳用〜ml◯◯円」どっちがお得!?

みたいな場面で、ちゃんと損をしないように計算できるようになったのです!

どっちをどっちで割ればいいか混乱していました、ずっと。でも、「ml当たりの値段」を出すんだから「円÷ml」で答えは「円/ml」じゃん!

 

そこから、少しずつ算数が楽しくなっていくわけなんですね。

 

先日の学習会でも、算数の問題にチャレンジしました。

3問やって、最後の問題…まだ解けていません(年越しちゃいそうです)。

でもね、楽しいんです、考えるの。

解けないからって、「あーだから、算数キライ!」ってならないんです。

 

不思議ですよね。あんなに算数嫌いだったボクが…。

 

学校でも、昔のボクと同じように感じている子が多いこと、多いこと。

「難しいから嫌い」「意味わかんない」「こんなの役に立つの?」「別にできなくてもいいし…」

また、「できたから“よかった”」「(答えが)合ってたから“よかった”」「一問できたから“よかった”」。

反対に、「できなかったから“つまらなかった”」「間違えたから“嫌だった”」という子も多いです。

 

これって、「できること」を「◯」として、「できないこと」を「×」とされて育てば、そうなっちゃうのも無理ないですよね。

 

なんでもそうだけど、「楽しい」って感じることに対しては自ら「やってみよう」って思うじゃないですか。たとえ、うまくいかなくてもね(今のボクでいえば、ちょっとしたイラスト描くのが楽しい、みたいな)。

 

だから、子供たちには「なんか、算数って楽しいな」みたいなキッカケに出会って欲しいなぁって思うわけです(そして、そんなキッカケを考えるのが、教師であるボクの役目でもあるんでしょうね)。

 

あ、そうそう、式に単位をつけて授業してたとき、「それは、やめてください。教科書通りに“指導”してください」と管理職に“ご指導”いただいたこともありましたよ。

 

プププ…