「学ぶ」って?

 授業の中で「この時間にどんなこと学んだ?」「学びは深まった?」なんて聞いてしまうことがありましたが、結構難しい質問だったなと思います。

 

 「トンボの成虫の体は“頭”“胸”“はら”からできている」とか「植物が取り入れた水が葉から水蒸気となって出ていくことを蒸散という」なんていう、いわゆる“知識”を新たに知ることは「学ぶ」でしょうね。

 

 では、45分の授業の中で、それ以外のことを“学ぶ”ことがないかっていったら、「NO」ですよね(そういう知識だけだったら、教室で授業受けなくたって得られるし)。

 

 教科書に載っている実験をしていて、「先生!こんなことやったらこんな風になったんだよ!」と、全くその単元の目標とは関係ないことを“発見”する子っているんです。

 でも、その子にとってはすごい“学んでる”瞬間だと思うんです。だから、「いや、今それは違うよ」ではなくて、「おお!すごいじゃん!でさぁ、ついでにこんなこともやってみたら?」とゆる〜く軌道修正しちゃうみたいな。

 

 授業中に“学ぶ”ことって、子供が30人いたら30通りあるはずで。

こちら(教師)が思ってることを「学べ」っていうスタンスにいるとお互い苦しくなるし、「おい、何やってるの?」みたいな声かけが増えちゃう。

 

 ストライクゾーン広く持っておけば、すっごいちっちゃい(と思える)“学び”にも「おお!」って感動できちゃうんです。

 

 そんな感じで自分を振り返ってみると、結構学んでるんですよ、毎日。